麻酔が効きにくい人にはどんな特徴がある?特徴や対処法を解説

      2025/07/20

綾瀬(葛飾区)の歯医者、メリー歯科

こんにちは、綾瀬(葛飾区)の歯医者、メリー歯科です。

歯の治療において、「麻酔が効かなかった」「痛みを我慢しながら治療を受けた」という経験がある方は意外と少なくありません。
歯科治療では、痛みを軽減するために局所麻酔が使われますが、人によってその効きやすさに差があるのはなぜなのでしょうか?

今回は、麻酔が効きにくくなる理由や、効きにくい人の特徴、そしてそのような場合の対処法について解説します。

 

麻酔の効きが悪くなる主な原因

骨の構造による影響

歯科で行われる麻酔の多くは「浸潤麻酔」と呼ばれるもので、歯ぐきから麻酔薬を注入し、骨を通って歯の神経に麻酔を届ける方法です。
しかし、この方法は骨の硬さや厚みに大きく影響されます。

特に下あごの骨は、上あごに比べて骨の密度が高く、表面の「皮質骨」と呼ばれる部分も非常に硬いため、麻酔薬が浸透しにくいという特徴があります。そのため、下の奥歯の治療では麻酔が効きにくく感じられることが多いのです。
親知らずの抜歯などで「麻酔が効かない」と感じたことがある方は、この骨の性質が関係している可能性があります。

 

炎症の程度が強い

歯の周囲に強い炎症がある場合も麻酔が効きにくくなります。
炎症を起こしている組織は酸性に傾いており、対して麻酔薬はアルカリ性であるため、炎症がある部位に麻酔を打つと、中和されて薬の作用が発揮されにくくなるのがその原因です。

特に、ズキズキとした激しい痛みを伴っている場合や、膿がたまっているような状況では、麻酔がほとんど効かずに治療が難航することがあります。

 

心理的な影響

歯科治療に対する恐怖心や緊張も、麻酔の効きに影響を与えます。
強い緊張状態にあると、身体は興奮状態となり、アドレナリンなどのホルモンが分泌されます。
これにより、痛みの感覚が鋭くなったり、麻酔薬の働きが抑えられたりして、結果的に麻酔が効きにくくなります。

 

睡眠不足や体調不良

体調が万全でないときは、通常よりも痛みを強く感じたり、麻酔の効き目が弱くなったりすることがあります。
無理をせず、コンディションが整っているときに治療を受けることが大切です。

 

飲酒や特定の薬の服用

日常的にアルコールを大量に摂取していたり、抗うつ薬や鎮痛薬を継続して服用していたりする人も、麻酔が効きにくくなる傾向があります。
こうした物質は、身体の神経伝達や薬物代謝に影響を与えるため、服用している薬や健康状態については、治療前に必ず歯科医師に伝えておくようにしましょう。

 

疼痛閾値(痛みの感じ方)の変化

疼痛閾値とは、何度も痛みを感じるうちに、脳がその痛みを過敏に捉えるようになってしまい、わずかな刺激でも強い痛みに感じてしまう状態です。
このようなときは、いくら麻酔を追加しても、十分な作用が得られないことがあります。

 

麻酔が必要になる歯科治療の種類

虫歯治療

綾瀬(葛飾区)の歯医者、メリー歯科で歯の黒い線についての解説

虫歯治療は、歯にできた虫歯部分を削り取って詰め物やかぶせ物を装着する治療です。
虫歯の深さや進行度によって痛みの強さは変わりますが、特に深い虫歯の場合は削る際に強い痛みを感じることがあるため、痛みを感じずに快適に治療を進めるために麻酔を使うことが多いです。

 

根管治療

綾瀬(葛飾区)の歯医者、メリー歯科で神経を抜いた歯の寿命についての解説

根管治療とは、虫歯が進行して歯の神経に炎症や感染が起こった場合に行う治療です。
歯の中にある神経や血管を除去し、内部をきれいに掃除して薬を詰めることで歯を保存します。
この治療は神経に直接関わるため痛みが強く出やすいという特徴があり、麻酔をしっかり効かせて治療中の痛みを防ぐことがとても重要です。

 

スケーリング・ルートプレーニング

スケーリングは、歯の表面や歯ぐきの下に付着した歯石や汚れを専用の器具で除去する処置です。
ルートプレーニングは、歯石だけでなく歯の根っこの表面を滑らかに整え、歯ぐきの炎症を抑えるための治療です。
軽い歯石除去では麻酔は不要なことが多いですが、歯ぐきの奥深くに入り込んだ歯石を取り除く場合や、歯ぐきが炎症で敏感になっているときには痛みを伴うことがあり、必要に応じて局所麻酔を使い、痛みを抑えた状態で治療を行うことがあります。

 

親知らずの抜歯

親知らずの抜歯は、歯ぐきや骨を切開したり歯を割ったりすることもあるため、強い痛みを伴います。
そのため、抜歯時にはほぼ必ず麻酔が必要です。場合によっては、痛みや不安が強い場合に鎮静麻酔や全身麻酔が使われることもあります。

 

歯周外科治療

歯周病が進行し、歯ぐきの切開や骨の整形が必要な場合には歯周外科治療を行います。
これも切開や縫合を伴うため、局所麻酔を用いて痛みを防ぎながら行うのが一般的です。

当院では、歯周病治療において「歯周内科治療」をおススメしております。
顕微鏡で病原菌を確定し、歯周病の素である菌やカビを内服薬で一掃することで、外科手術をすることなく、歯周病の改善が期待できます。

 

麻酔が効きにくい人への対処法

早めの受診を心がける
歯に違和感を覚えた時点で歯科医院を受診することが何より大切です。
症状が軽いうちであれば、炎症も少なく、麻酔がしっかり効いて快適に治療を受けられます。

緊張を和らげる
治療前に軽く深呼吸をしたり、リラックスできる音楽を聴いたりするなど、自分なりに緊張を和らげる方法を試してみましょう。

服薬や体調について正確に伝える
普段服用している薬、持病の有無、アレルギーの有無、直近の体調などについては、必ず治療前に歯科医師に相談しましょう。
麻酔が効きにくいと感じた経験がある場合は、そのことも事前に伝えておくと、対応がスムーズになります。

予防を重視した生活をする
そもそも虫歯や歯周病などの治療が必要にならないよう、日ごろから予防に取り組むことが一番の対策です。
毎日の丁寧な歯磨きに加え、定期的な歯科検診を受けることで、問題を早期に発見し、軽い処置で済ませることができます。

 

まとめ

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麻酔が効きにくいと感じる理由は、骨の構造、炎症の有無、心理状態、体調、服薬状況など、さまざまな要因が関係しています。
重要なのは、「我慢せずに歯科医師に相談すること」、そして「異変を感じたら早めに受診すること」です。
少しでも痛みを抑えて治療を受けるためにも、日々のデンタルケアを欠かさず、何かあれば早めに歯科医院を受診するようにしましょう。

 



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電話:03-5650-5758
住所:〒124-0001 東京都葛飾区小菅4-10-6 下井ビル4階
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