ガムを噛むと顔が大きくなる?ガムを噛むメリットとデメリットについて

   

こんにちは。綾瀬駅前のメリー歯科です。

「ガムを噛むことは、歯にも全身の健康にもよい」
ガムに対してそんなイメージをお持ちをお持ちの方は多いと思いますし、当院でもキシリトール100%のガムを利用を推奨しております。
ですがその一方で、「ガムを噛むとエラが張って顔が大きくなる」というマイナスなイメージをお持ちの方も多くいらっしゃるようです。

ガムに限らずですが、どんな物にでも、メリット・デメリットは必ずあります。
そのメリットデメリットをしっかりと理解したうえで、上手に利用することがとても大切ですので、本日はガムを噛むことのメリットデメリットとガムの上手な利用の仕方についてご紹介させていただきます。

 

ガムを噛むメリット

虫歯を予防する

ガムを噛むことで、唾液の分泌が促進されます。
唾液には、溶かされた歯の表面を修復してくれるカルシウムやリンなどのミネラルが含まれているため、虫歯菌の酸によって溶けだしたエナメル質を修復して再石灰化を促進(再石灰化作用)してくれます。
また、お口の中が酸性に傾けば傾くほど虫歯リスクは高まりますが、唾液にはその酸を中和して中性に戻す働き(緩衝作用)がありますので、これら2つの働きによって、虫歯リスクを減らすことが期待できます。

記憶力や集中力を高める

ガムを噛むと、脳への血流が増え、脳の運動野や感覚野、前頭前野や小脳などが刺激されて活性化します。
特に脳の前頭前野は判断や感情、行動、記憶、コミュニケーションなどをつかさどる重要な部分ですので、この部分が活性化することで記憶力や集中力を高めることができます。
実際に幼稚園児を対象とした比較研究では、良く噛む食事をしている児童は、そうでない児童よりも計算能力が高いことが示されており、脳の発達に大きく関係していることが明らかにされています。
また他の実験では、脳波を調べると、噛むことでリラックス作用を表す「α波」が増加することもも確認されています。
α波は集中力や記憶力を高めてくれる脳波の一つで、集中しながらリラックスできるという独特な状態を作り出すことができます。

食べ過ぎを防ぎ、肥満防止になる

食前にガムを噛むことによって脳の満腹中枢が刺激され、食欲を抑制することができます。
ガムチューイングによるダイエット効果を検証した実験によると、朝食、昼食、夕食をとる食前に10分間のガムチューイングを行った結果、内臓脂肪・皮下脂肪が減少し、動脈硬化の予防効果があるとの結果も示されています。
また他の実験では、5分間ガムを噛んだ時の唾液量が多いほど肥満者が少ないというデータも示されており、良く噛んで食べることが唾液の分泌量を増やして、肥満防止につながる可能性が示唆されています。

顎の発育を促進し、歯並びや顔立ちを良くする

ガムを噛むことで顎の骨にも刺激が与えられ、顎の骨の発育を促進することができます。
顔の骨は6歳までに頭と中顔面を中心に約80%が成長し、下顎の部分は10歳ごろから女子は14歳ごろ、男子は17歳ごろの間に急激に成長しますので、特にこの時期にガムを利用して筋肉をしっかりと働かせ、骨に栄養と発育刺激を与えてあげることが大切です。
また、口の周りに筋肉は目の筋肉ともつながっており、歯の歯並びが悪いと視力が低下するというデータもあります。

ガムを噛むデメリット

顎関節症を発症させたり、悪化させたりする

長時間ガムを噛み続けたり、早い速度でガムを噛むことは、顎や周辺の筋肉を絶え間なく動かし続けている状態になり、想像以上にお口周りの筋肉に負荷をかけています。
いわば激しい筋トレを長時間行っている状態ですので、必要以上の負荷がかかってしまうと、逆に筋肉や骨を痛めてしまう結果となり、顎関節長を発症させたり悪化させたりしてしまうこともあります。
特に、片側の歯ばかりで噛んでいるなど、不自然な噛み癖がついていたり、顎を大きく動かして噛む癖のある方は注意が必要です。

歯のすり減りや破折をおこす

長時間噛み続けたり、噛む力が強すぎる場合は顎の骨や筋肉だけではなく、歯そのものにもダメージを与えてしまう可能性があります。
歯の表面のエナメル質がすり減って噛み合わせが合わなくなってくる場合もあります。
また、エナメル質が薄くなることで、熱いものや冷たいものなどを摂取したときに染みる「知覚過敏」の症状が出てくる場合もあります。

咬筋が発達してエラ張り顔になる

物を噛むときに使われる筋肉の中で最も強い筋肉が「咬筋」と呼ばれる筋肉で、ちょうどエラの部分に当たる筋肉です。
この咬筋が発達してくると、咬筋の肥大と共に徐々に骨が隆起してくるため、エラの張った顔つきになります。
また、片方の歯でのみ噛むという噛み癖が付いている場合、そちら側の筋肉や骨が発達するため、顔の形が左右非対称になっていきます。

砂糖入りのガムの場合、虫歯リスクもある

虫歯は、ミュースタンス菌という虫歯菌が砂糖を栄養を食べ、代謝物として生産された酸により歯が溶かされるために起きる疾患です。
そのため、砂糖入りのガムを習慣的に噛んでいる場合、虫歯になる場合もあります。
ガムによる虫歯を防ぐためには、砂糖不使用、キシリトール100%のガムを利用することが有効です。
キシリトールは、ミュースタンス菌に食べられても代謝として酸を生産せず、ミュースタンス菌の数そのものを減らしてくれる働きを持つ甘味料です。
キシリトールは白樺や樫などの樹木から抽出される成分を原料とする天然素材の甘味料で、その安全性も保障されていますが、一度にたくさんの量を摂取するとおなかが緩くなることもありますので注意しましょう。

まとめ

ガムを噛むことにはたくさんのメリットもありますが、利用の仕方を間違うと思わぬ悪影響を生じてしまうこともあります。
ガムを噛む際は、以下の点に注意しながら上手に利用するようにしましょう。

  • 片側の歯ばかりで噛まずに、全ての歯をバランスよく使って噛む
  • 長時間(1時間以上)の利用を控える
  • なるべくキシリトール100%のガムを利用する
  • 強く噛みすぎない

 



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